日本三大酒どころとして知られている広島県ですが、実はワインの生産地としても有名です。県内には、ワインの試飲や醸造所の見学ができるワイナリーもあります。広島ならではの美酒に酔いしれる、ワインツーリズムに出かけませんか。
瀬戸内醸造所
三原市に位置する瀬戸内醸造所は、世界でも稀な海に面したワイナリーです。瀬戸内海エリアで栽培されたぶどうの味わいを活かしたワイン作りが行われており、季節によって表情を変える瀬戸内の情景を表現した、種類豊かなワインを楽しむことができます。併設された完全予約制のレストラン「mio(澪)」にて、目の前に広がる美しい海を臨みながら、地元の食材をふんだんに活かした料理に舌鼓を打てるのも、こちらのワイナリーが持つ大きな魅力のひとつです。予約制で醸造棟の見学ツアーも行われており、五感を通してワインの魅力を感じることができます。
ワイナリーおすすめの銘柄
「2021 Hanami メルロ」
ロゼ(瓶内二次発酵・スパークリング)
【ワイナリーからのコメント】
桜が咲いたような色の「Hanami(花の海)メルロ」。ぶどうを手作業で丁寧に選果した後、白ワインを作るように優しくプレス。ワインは苦手という方にも、軽やかに飲んでいただけるよう挑戦した造りです。フルーティな香りと、やさしい酸。きりっとした泡の後の果実味が味わいを支えます。
せらワイナリー
世羅町にあるせらワイナリーは、飲み口が穏やかで優しい味わいの銘柄が多いことが特徴です。「地域に根差したワイン」「世羅町や広島で愛されるワイン」の醸造を目指しており、その全てに世羅町の農家で生産されたぶどうが使用されています。日本ワインコンクールにて多数の受賞歴を持つこちらのワインは、ぶどう生産者とワイナリーが二人三脚で作り上げた、世羅を代表する特産品となっています。広島県生まれのぶどう品種「ハニービーナス」を使った「CeLALA」や「百花」は特に人気を博し、せらワイナリーを代表とする銘柄として広く認知されています。
ワイナリーおすすめの銘柄
「CeLALA」
白/甘口
【ワイナリーからのコメント】
世羅町産のハニービーナスを使用。ぶどう本来の香りや風味を引き出しフルーティーで優しい口当たりの甘口白ワインに仕上げました。飲みやすくどなたにもおすすめできる1本です。
Vinoble Vineyard & Winery(ヴィノーブル ヴィンヤード アンド ワイナリー)
広島県随一のぶどうの生産地、三次市に位置するVinoble Vineyard & Wineryは、2021年にオープンしたばかりのワイナリーです。設立後、1年でヨーロッパ最大級のワインコンクールのゴールドメダルを獲得したオーナーは、三次市内にて醸造を学び、多くのワイナリーで醸造コンサルティングをしてきた実力派。「土地に合った栽培方法を行い、健全なぶどうを収穫することこそがいいワインを造るためには重要」という考えのもと、自社の畑で栽培されたぶどうを100%使用したワインは、その品種が持つ香りを最大限に活かした上品な味わいが特徴です。ワイナリーに併設する売店では、土日祝日限定でワインやソフトクリームの販売が行われています。
ワイナリーおすすめの銘柄
「Semillon Sparkling 2022」
白/辛口
【ワイナリーからのコメント】
自社畑で栽培、収穫を行ったセミヨンを低温で発酵させ、その後瓶内二次発酵を行いました。1本1本手作業でルミアージュ(瓶内の滓を瓶口に集める作業)した後、デゴルジュマン(瓶口に集まった滓を取り除く作業)を行っています。シャンパーニュと同様のとても手間のかかった製法によりキメの細かい泡となっており、セミヨンの持つ果実味や口当たりの厚みを感じることの出来るスパークリングワインです。
広島三次ワイナリー
広島三次ワイナリーは、三次市にあるワイナリーです。国内外のワインコンクールで多くの受賞をする銘柄「TOMOÉ」シリーズをはじめとして、ワインを試飲(一部有料)することが可能なため、広々とした施設内をゆっくりと巡りながら、お気に入りの1本を見つけることができます。併設するバーベキューガーデンでは、ジンギスカンや広島牛をワインと共に味わうことができるほか、「Cafeヴァイン」にて提供されるピオーネ果汁入りのソフトクリームは、1日最大2,000個売れるほど大人気です。ワイン工場の見学コーナーや木樽が並ぶ地下のワイン貯蔵庫は、誰でも自由に見学することができ、家族で楽しめるワイナリーとして人気の観光スポットです。
ワイナリーおすすめの銘柄
「TOMOEピノ・ノワール白夜」
白/辛口
【ワイナリーからのコメント】
通常とは異なる贅沢な搾り方で、赤ワイン用黒ぶどうから出来た白ワイン。ピュアでリッチな口当たりと長い余韻が楽しめる一品です。
山野峡大田ワイナリー
福山市山野町の山野峡大田ワイナリーは、豊かな自然に囲まれたワイナリーです。ぶどうの栽培から醸造、瓶詰め、ラベル貼りまで、全ての工程が手作業で行われており、ワイナリーの顔とも言える「山野峡ワイン」は、爽やかな酸味と優しい果実味が特徴です。ぶどうの収穫体験を開催したり、地域のイベントへ積極的に参加したりと、地域との関わりあいを大切にし、地域の人々に愛されるのこちらのワイナリーですが、もう一つの顔は“泊まれるワイナリー”であること。同社が経営するゲストハウス「やまの宿 西元」は、ワイナリーからほど近い場所にあり、目の前に広がる大自然のなかで生まれ育ったワインを味わいながら、ゆっくりとした時間を過ごすことができます。まさに、理想のワインツーリズムに出会えるワイナリーです。
ワイナリーおすすめの銘柄
「マルスラン」
ロゼ
【ワイナリーからのコメント】
カベルネソーヴィニヨンとグルナッシュを交配したマルスラン、日本での栽培はまだ希少です。ロゼワインらしい淡いサーモンピンク、ほのかな洋ナシやライチの香りとプラムやストロベリーの豊かな果実味が楽しめます。